インド仏教の最高指導者・佐々井秀嶺上人にお会いする機会を得た。
インドで非常に有名な「闘う日本人仏僧」とのことだったので、どのような方なのかと思っていた。
実際にお会いしてお話を伺った、私の個人的感想は「飾らない。愚直で、凄みがあって。でも可愛げ(おちゃめなところ)もあって。しかし、闘う者って感じも強い人」でした。
佐々井上人は、インド仏教の聖地・ブッダガヤをヒンズー教徒から仏教徒の手に取り戻す活動をずっと続けておられる。
7月2日には、インド最高裁で、ブッダガヤの管理に関する判決がでるらしい。
私もずいぶん前だけれどインドを旅した際、ブッダガヤを訪れたことがあるので、当時のことが思い出された。
あの頃の自分の活力、勢い、行動力。今の自分…
異国の地で何十年間も闘ってこられ、今も闘い続けておられる佐々井上人。
改めて自分の人生について感じ考える機会になった気がする。
思い返すと、私は今までに外国の僧籍を持つ日本人仏僧に何人かお会いしてきた。
生前、一緒に旅をさせてもらったこともある、藤川チンナワンソ和尚。
元地上げ屋。出家前は、なかなか破天荒。得度されても、高齢になられてもヤンチャな感じは残されていて、気さくな方でした。
もう1人は、ガユーナ・セアロさん。
もうずいぶん前、友人の紹介でガユーナ・セアロ氏の講演会のような質問会のようなものに参加した。
参加者の質問に答えるという形式だったが、セアロ氏のところどころ「かわす」ような答え方が個人的には気になった。一方、ところどころ非常に凄みがありました。
「まっすぐ」な佐々井上人や「ざっくばらんな」チンナワンソ和尚と比べると、ガユーナ・セアロ氏は意図的にご自身の存在を「抽象化している」感じ。存在感はとてもあって凄みもあるけど、出家前の自身を語らない感じ。
佐々井上人もチンナワンソ和尚も自らの本名や出生について明かしているのですが、ガユーナ・セアロ氏はそれらについて明かしていない。個人的には素性を明かしてくれている方がいいかなと思います。
日本の仏教の宗派も色々ありますし、世界中に拡散している仏教も多種多様です。
仏教だけでなく、日本にも世界にも、非常に多くの宗教やそれに似たようなもの(信仰・思想)があります。
佐々井上人もチンナワンソ和尚もガユーナ・セアロ氏も神様でも仏様でもありません。ただの人間です。
他にも色んな宗教がありますが、ぜんぶ人間が作った造った創ったものですから。
それぞれ、個人の好みとTPOに合わせて選べばよいでしょう。
もちろん、無宗教や自分教、お金至上主義や共産主義なども、選ぶのは個人の勝手。
みんな、自分の都合と自分の人生に合わせて、宗教や信仰思想、主義主張を選んでいるだけだと思います。
なんにしても、人間て、とても儚くて、とても凄いですね。