わりかし特殊な環境で働いてきた。
同僚(正規雇用)の半数が外国籍。社内公用語は英語。年2回、まるっと3,4週間のヴァケイションがある。定時になれば、ササっと半数の社員が帰る。会議も定時までに終わる。
わりかし日本では珍しい職場環境だろう。
公私、幾つかの組織企業で働いてきたけれど、現職の労働環境はダントツでピュアホワイト、純白に近いと言える。幹部も半数は外国籍だが、パワハラも理不尽な指示命令もない。採用前に職場環境を調べた際「本当か?」と思ったが、予想以上に色々と本当だった。特に労働環境の良さはピカピカに本当だった。
一方、提供しているサービスは、客向けに謳っているいるほど高品質ではない。洗練もされていない。全然ダメということはないけれど、素晴らしいわけでもない。良く言えば「各自の判断で動ける」。悪く言うと「組織としての明確な方向性がなく、各構成員間の協業力がない、まとまりもない」。
問題の根源
1.出口が明確でない
これは提供しているサービスの到達地点、ゴールとしているモノが明確でないということ。大目標が不明確だから、各自の動きがバラバラになり、組織としてもまとまらないのは当然。
2.小目標の定義が不明確かつ説明も共有もされていない
様々な言葉がターゲットとして掲げられているが、それらの言葉が具体的にどのような内容や状態を指すのか「明確に定義」されておらず、もちろん組織構成員に説明も共有もされていない。だから各自が「自分なりの解釈と定義づけ」で動いている。結果、各自の努力が「いびつ」に積みあがっている。
3.特徴的な組織構成と縛り
業務従事者(正規雇用者)の国籍文化が多様であり、取り組んでいる業務内容も革新的で先進的、高度で複雑であるとも言える。しかし、その一方で旧式とも言える業務遂行上の縛りを抱えており、大きな動きが取りづらい。
4.違和感が違和感でなくなっている
これは現職に限らないと思うが、勤務者も当初は特殊な環境と不明確な組織の方向性に対して様々な違和感、問題意識を持ちながら職務にあたるが、その特殊や不明確さが日常となることで、変化を嫌い、変化を起こすことを嫌うようになる。もしくは他力本願の改革を願うだけの「こなすだけ労働者」となる。
改善案、改良法
1.提供サービスのゴールを明確化する
今の二正面作戦で設定されている一方(旧式)作戦と目標を「バッサリ」と切り捨て、「大目標を一本化」する。これにより「何のために」が明確となり、そのための「今、何をすべきか」も明確となる。
2.目標の定義づけと全構成員への共有(繰り返し)
客寄せのために掲げているお題目としての提供目標について明確に定義づけを行い、その定義を繰り返し全構成員へ説明共有する。社内公用語が英語でも、仕事上の「共通言語(目標の理解と共有)」が無い状態を解消して、各自の向かうべき方向性を合わせていく。
3.縛りを無視する
過度に縛りを意識している様子が、特に日本人同僚に見受けられるが、実際はそれら縛りは「解釈」しだいで、どうとでもなる。実際、同様の縛りを持っているにも関わらず、非常に尖ったサービス提供をしている同業者を私は観てきた。大事なのは「創造していこう、突破していこう、行動していこう」という「覚悟」。
4.自分が行動する
「自分が源泉」という言葉があるが、他力本願で「変わる」ことはあっても「変える」ことはできない。問題意識すら持てない人達は、その次元なのでどうでもいい。問題意識はあっても行動できない人達も、その次元なのでどうでもいい。自分は今まで行動してきた。そして、これからも行動していく。
私の行動は、この純白ピュアホワイト雇われ生活からの「卒業」(笑
卒業の理由
1.資産形成済み
流行のFIREアーリーリタイアさん達による一般的な設定金額は越えている。
2.両親の年齢と自分の年齢
「残り時間」と「資産」を考慮すると、これ以上の雇われ生活で小金を積むことより、時間とお金を有効活用していくことが第一優先。
3.成長機会の不足
現職はユニークな職場であり、それなりに責任もある仕事だったので、最初の数年は自主的にゴリゴリに働いてグングン成長した感触もあった。しかし、既に自分は流し運転で余裕をもって毎年の仕事が遂行できてしまうので、現職では努力できなくなってしまった。責任者ポジションも経験させてもらったが、若い頃に経験した民間企業の支店長職の方が学びも成長も多かった。よって現職においては、これ以上の飛び抜けた成長機会も学びもないと強く感じている。
※そして本日フト気づいたこと
振り返ってみると、かなりの距離の引越をして今の職場で働きだしてから、「仕事上の人とのつながりは、それなりにあったが、仕事を抜きにした社会とのつながりは、妻との関係を除くと、ほぼ皆無に等しい」。これは大きな問題であり、今の場所に住み続ける限り、個人的には今後の改善が見込めない。
よって、やはり今年度での「卒業」決定(笑