「みのたけ」の 教育・投資・生活etc

可能なら皆幸せな社会が良いけど、実際むずかしいよね …(苦笑

教育は誰の責任? 貧富の差と教育格差と責任の所在と教員免許更新制

 

「教員免許更新制」について、先月「廃止」という報道が新聞社からありましたが、政府によって「否定」されたようです…。日本国における今の「教員不足」について、それなりにまとまった内容のWEBがありました。(抜粋引用は-----下記)

 

ここ数十年、テレビや新聞社などのマスコミが、学校教育や教員について面白おかしく叩きまくり、政府と国民は「何もかも学校現場に押しつけ」てきました。その結果、学校教育現場、都道府県・市町村・学区により差がありますが、多くの公立学校現場では、民間企業よりも酷いブラックな労働環境が当たり前になり長い時間が過ぎました。

 

「学校の先生という仕事がブラック労働」であるということが、特に教育を志す多くの学生に知れ渡り、学校教員を敬遠するようになったことが、教員採用試験の倍率の異常な低下(下記WEB記事参照)という数字に明確に表れています。

 

「教育は国家百年の計」と言われます。その要となる「現場の先生が枯渇している」ということは、「国家の枯渇」と言えると思います。

 

教育業界へ入ってから20年ほど。公立学校、私立学校、大手塾でフルタイム職で働いてきた経験から、富裕層は大金を払って私立学校へ子どもを通わせています。名の知れた私立学校の労働環境は、公立学校とは比べられないほど良い場合もあります。

 

よい労働環境で働いている私立学校の教員は、教材研究や授業準備に使えるゆとりがあるので、子ども達により良い教育を提供できることが多いです。逆に、毎日ブラック労働でギリギリの生活をしている(自分の生活を犠牲にして働いている)公立学校の先生たちは、いくら子ども達のことを想って教育をしようとしていても、物理的にそれが不可能な環境に置かれています

 

もちろん、富裕層は学校以外でも、高額な塾や家庭教師、各種の教材などをいくらでも子ども達に与えることができます。そして、優れた家庭ほど、我が子への教育投資を惜しみません

 

結果、公教育しか受けられない貧しい国民の子どもと、海外を含め多様な学習選択肢のある富裕層の子どもの教育格差は広がっていきます。そして、教育の差から生じる貧富の格差は、ますます大きくなっていくでしょう。

 

 

重要なことは、これは無知で浅はかな多くの国民がマスコミに同調して「学校や教員を叩き」、すべてを「学校教育に押しつけてきた」結果だということです

 

 

富裕層の家庭は「教育は家庭の責任」と思っていますが、そうでない人達は「教育は学校の責任」と思っています。

 

アナタはどうですか??

 

※公立・私立学校や大手塾などで、のべ1000人以上の児童生徒を見てきて確信があるのは、家庭教育がしっかりしている場合、学校ウンヌン関係なく、その子どもは伸びます。逆に、学校や塾に大金払うだけで、家庭教育がいい加減な場合、その子どもは伸びません(運よく学力は伸びても、ダメな人生を歩みます)。つまり、家庭教育が非常に大事ということ。もちろん、遺伝と運も大きい要素ではありますが、これらはどうしようもありませんからね。

 

※私は、もう10年以上前に公教育現場に見切りをつけ、私立や民間の教育の現場で生きてきました。つくづく感じるのは、日本国における今の学校現場(そこで働く先生たち)は、本当に可哀想ということです。これは構造的問題で、現場の先生たちの責任ではありません。それを、すべて現場に押しつけ続けるマスコミ・国民・政治・官僚の責任です。今でも、自分の生活を犠牲にして、公教育の現場で必死にもがいている教員仲間を助けたい気持ちでいっぱいです。

 

 

(ここより以下、WEBより抜粋引用)

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重要な点は「教員不足」

 

 前回触れたように、教員の採用選考試験の競争率は顕著に減少しており、平成12年度に13.3 倍と過去最高を記録した公立学校の倍率は、平成30年の4.9 倍まで年々低下が続いている。

 

 まだ、倍率が出ているのだから不足ではないだろうと思われるかもしれないが、実際にはかなり困ったことになっている。「令和2年度(令和元年度実施)公立学校教員採用選考試験の実施状況について(文部科学省)」という報告がある。この報告をもとに東洋経済ON LINEが以下の記事を書いている。

 

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 教員採用選考試験の倍率低下に歯止めがかからない。ICTの活用、1クラス35人への少人数学級化、教科担任制など、教育の質の向上を図る取り組みは進み始めた。ところが、「教育は人なり」といわれる肝心の担い手の問題が教育の足元を揺さぶっている。

 教員の人事に関する権限を持つ都道府県や指定都市の教育委員会などによる公立学校教員採用選考試験の実施状況を取りまとめた文部科学省の調査結果を見ると、小中高など学校全体の採用試験倍率は3.9倍。前年度(4.2倍)を下回り、ピークだった2000年度の13.3倍から右肩下がりが続く。

 小学校教員の倍率は調査結果が残る1979年以来、過去最低の2.7倍。佐賀県長崎県の1.4倍など、2倍を切るところも12に及んだ。

 競争率は3倍を切ると、教員の質の維持が難しくなるといわれている。1次試験予定日は近隣県市で同一に設定しているケースが多いが、複数を受験することも可能なため、重複合格者が辞退する可能性もある。実質的な倍率はさらに下がるおそれがあり、選抜機能の低下が懸念される。

 倍率低下の理由の1つは、近年の退職者数の増加に伴って、より多くの教員を採用する必要があるためだ。戦後に採用された教員の退職と、団塊ジュニア世代の子どもの増加が重なった1980年度の公立学校全体の採用者数は、最高の約4万5000人に達した。この約40年前に大量採用された教員が退職時期にさしかかったことで、2020年度の採用者数は約3万5000人となった。これは00年度の約1万1000人の3倍以上の数だ。
2021/05/23 (東洋経済ON LINE)

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 何しろ教員が必要なのである。

 

 確かに日本全国でみると、児童生徒の数は減少している。その一方で、35人学級は小学校から実現していく。これは地域差があって、全国的にみると多くの地域で「なにをいまさら」の状況ではある。大都市圏への人口集中が続いているせいで、大都市圏では現在でもただでさえ学級数が増加しているところがある。そういう地域ではまさに教員不足になる。

 

 加えて、大量退職の時期に今は重なっている。定年を迎え、本当にお疲れ様というところなのではあるが、そうは言えない事情もある。「再任用で引き続きお願いします。そうでないと人材が確保できないのです。非常勤講師としてどうぞお願いします。」とお願いするしかない地域も多いのだ。
 
 以下は、7月5日、第3回更新講習小委員会で「教師の確保を妨げないこと」を検討するために提示された資料からの引用である。X県の現状について、調査データ分析をもとに考察した内容である。

 

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①臨時的任用教員および非常勤講師は、学校現場にとって必要不可欠な存在となっている。

 

②X 県内では、60 歳以上の世代が、非常勤講師の6割以上を担うとともに、臨時的任用教員についても1割以上を担っており、主たる担い手として重要な役割を果たしている。

 

③ところが、2009 年の教員免許更新制導入時に第1グループとなった1955 年生(現66 歳)の教員の免許が、今年1 月末に更新講習修了確認期限を迎え、X 県ではこれらの多くが失効となった。さらに第2グループの1956 年生(現65 歳)の教員の免許が、2022 年1 月末に更新確認期限を迎え、更新されない場合は今年度末に失効する。教員免許更新制度が現状のまま続く場合は、今後毎年、更新対象となる退職者の教員免許の多くが失効していき、非常勤講師の需要に対する主要な供給源が失われる可能性が高い。すなわちX 県では来年度以降、非常勤講師・臨時的任用教員のなり手を徐々に失い、公立小・中学校における教員未配置(教員不足)が深刻化していく可能性が高いことが示唆される。

 

④他の都道府県・政令指定都市についても、非常勤講師・臨時的任用教員の任用実態について同様の傾向にある可能性が高い。


「教員免許更新制度が今後の教員不足に及ぼす影響について」

慶應義塾大学 佐久間亜紀研究室)

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 まさに、更新講習があるからこそ教員不足となっている現象となる。

 

 調査結果にはなかったのであるが、星槎大学の更新講習はこのような再任用の方も多く受講している。解決する方法は、シンプルに受講すればいいのであるが、「頼まれて残ることになったのに、自分でお金と時間を使ってまでやる必要はあるのか」というところになるのであろう。

 

 これに関連する調査結果が、7月5日に結果が報告された更新講習にかかわる調査結果にもある。項目は「⑬ 55 歳時における免許状更新講習の受講負担」である。

 

 以下調査結果からの引用
「55 歳時における免許状更新講習の受講負担が早期退職のきっかけになるかどうかを尋ねたところ、「はい(早期退職のきっかけとなると思う)」36.8%と「いいえ(早期退職のきっかけとは関係ない)」39.7%が同程度となった。」

 

 更新講習を受講するのであれば、いっそ早期退職をしようと考える方が36.8%もいることには驚いた。もし単純に、ただでさえ、再任用でお願いしなければ足りないのに、定年前に退職されたらピンチである。

 

以上 teachers.seisa.ac.jp より抜粋引用

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